おおきな本物の天球儀を初めて見たとき、びっくりしたこと。
それはだいたい次のような3つのことである。
1.天球儀に描かれている星座は裏返しだということ。
2.黄道が黄色い線で描かれ、そこに1年のなかの日付が書かれていたこと。
3.天の赤道と黄道が交わる部分が春分点秋分点ということ。
1.は人は天球の中に入って空を見上げるので、天球儀を(神様のように)外から
眺めると内側の星座の形と違って裏返しになるはず。したがって天球儀を作るには
裏返しの星座の形を用意して描くということ。ご苦労様である。
昔はトレーシングペーパーを裏返ししてなぞったりしたが、今はパソコンで反転できる。
なお、ブラジルの国旗に描かれているのは天球儀の星座のようである。
2.は太陽が今どの位置にあるかということ。太陽は黄道上を1年かかって動いていくので
(もちろんみかけのようすである。実際は地球が太陽の周りを公転している)、太陽が
天球のどの位置にいるかをあらわしている。つまり、太陽と反対側の星座が夜見えると
いうわけである。太陽の位置がわかれば、その日の何時ごろどんな星空かがわかる。
太陽を南中させてみたときが正午というわけである。あとは日周運動に従って回せばよい。
この黄道上に私たちがよく知っている黄道12星座がぐるっと並んでいるが、
生まれ月の星座と見える星座は一致しない。
生まれたとき太陽がどこにいたかで
あって、見える星座とは反対の方角にあるからである。(訂正)星占いのことは
しらないがその時の太陽のある位置と2ヶ月くらい方向がずれてる?
3.は太陽が春分点や秋分点にいるときは昼と夜の長さが同じになることをあらわす。
冬側では太陽は天球の南半球側にあるので、太陽は南よりから出て、低い高度を通り
南より(の西)に沈む。夏側では真東より北側によったところから出て、太陽の南中高度は
高くのぼり、真西より北側によったところに沈む。また春分点は天球の経度の基点となっており
(つまり赤経)、天の赤道は天球の緯度(つまり赤緯)の基準である。天球の位置を表すには
赤経・赤緯が座標となる。(注意:赤経は360度でなく、ぐるっと1周24時間であらわす)
以上のように天球儀は、その使う日にちをあわせれば、何時にどんな星空かを示してくれるので
大変便利である。
posted by レンズマン2 at 23:37|
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